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外見から分かりにくい高次脳機能障害を裁判所に伝える役目

高次脳機能障害は外見からは分かりにくい障害だと言われます。

私がご依頼を受けた方は、横断歩道を横断中にタクシーに轢かれ、脳に損傷を負い高次脳機能障害が残ってしまいました。

初めてお会いしたときは、穏やかな好青年という印象で、外見からは重い後遺症を負っているようには感じませんでした。

詳しくお話をお聞きすると、脳の障害で立っている状態を保つことが難しいことや、記憶力が減退し上司からの指示を忘れてしまうことなど、事故の後遺症に苦しんでいらっしゃることが分かりました。また、この方はスポーツに携わることを目的に仕事を選ぶほどスポーツを生きがいにしていましたが、事故後は全くスポーツができなくなってしまいました。

このようなことは詳しくお話を伺わないと分かりませんでした。逆にいえば、高次脳機能障害の患者様は、詳しく話さない限り、周りの理解を得られないということです。

私はせめて適切な賠償金を獲得しなければと考え、依頼者の苦しみの実態をできる限り裁判所に伝えました。結果、約9000万円の賠償金を獲得することができ、依頼者の方も納得していただきました。